中国政府は、地域包括的経済連携(RCEP)が1月1日に発効されたことを歓迎するとともに、このRCEPは地域経済統合を強力に後押しすることになるとの旨の見解を示している。
中国外務省で1月4日に実施された定例記者会見の際に、記者から「地域包括的経済連携(RCEP)が1月1日、中国を含む10カ国で発効しました。最大の人口かつ最大の経済・貿易規模であり、最大の発展の可能性を持つ自由貿易圏の正式な発足となりました。RCEPの役割と影響力について、どう思いますか?」との旨の質問が行われた。
この質問に対して中国外務省の報道官は「RCEPの発効と実施により、地域諸国は協力を深めることができました。行政手続きの簡素化と貿易障壁の削減により、RCEPは、より質の高い、より深いレベルでの地域経済統合を強力に後押しすることになります。RCEPの発効と実施は、多国間主義と自由貿易の大きな勝利です。自らを優先し、自らの優位性で独占を図り、他者への門戸を閉ざすことは逆効果になるだけです。ポストコロナの時代には、開放と統合が時代の趨勢であり、多国間主義と開放性の拡大が正しい道です。壁を作るのではなく、障壁を取り除かなければならない。閉ざしてしまうのではなく、開かねばならない。デカップリング(切り離し)ではなく、インテグレーション(統合)を追求しなければならない。これは、グローバルな経済ガバナンスの問題に取り組むRCEPの全加盟国が共有する声です」との旨の見解を示した。
その後に「RCEPの批准プロセスを正式に完了した最初の加盟国の 1 つとして、中国は開かれた地域主義にコミットしています。多国間貿易システムを堅持し、確固たる決意と具体的な行動で地域経済統合を推進し、地域の貿易と投資を後押しします。今後、中国は他の締約国と協力し、RCEPの制度構築に積極的に参加し、協定の全体的な実施を共同で改善し、地域の繁栄と世界経済の回復を促進するために新たな貢献をすることになるでしょう」との旨を述べた。