日本の厚生労働省は、「外国人患者の受入れのための医療機関向けマニュアル」が更新されたことにともない、このマニュアルの公開を開始した。
厚生労働省では、国民生活に深くかかわる保健、医療、福祉、労働分野の課題に対して科学的根拠に基づいた行政政策を行うため、研究活動を推進している。この政策科学総合研究事業の一つとして、『外国人患者の受入環境整備に関する研究』が、交付決定額15,792,000円により実施されていた。この研究は、研究代表者が慶應義塾大学病院長・医学部外科学(一般・消化器)教授、分担研究者が公益財団法人がん研究会有明病院、慶應義塾大学、公益財団法人がん研究会有明病院、国際医療福祉大学大学院、国立大学法人東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学教室の関係者などにより実施されており、すでに作成されていた「外国人患者の受入れのための医療機関向けマニュアル」が更新されることとなった。
このマニュアルは、「厚生労働省 訪日外国人旅行者等に対する医療の提供に関する検討会」の専門家の議論などを踏まえて、医療機関における外国人患者の受入環境整備の資となるよう、「外国人患者に関連する制度」「外国人患者の円滑な受入れのための体制整備」「場面別対応」として章を分けて取りまとめられている。
今回のマニュアルでは、昨年末に厚生労働省から通知された「応招義務をはじめとした診察治療の求めに対する適切な対応の在り方等について」に関しても、説明が行われている。この通知では、『診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。』という旨の応招義務にも触れられており、外国人に対しても、患者の人種・国籍等を理由に診療しないことは正当化されないとしており、基本的には日本人と同様に診察を拒んではいけないとされている。ただし、緊急対応が不要であり、患者と医者の信頼関係がない場合などのごく一部の場合のみ、拒むことが認められているとしている。
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