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日本の防衛省・自衛隊は、軍楽隊育成支援を実施してきたパプアニューギニア国防軍が、APEC首脳会議の歓迎夕食会で歓迎演奏を実施する事に伴い、今までに実施してきた支援内容の詳細を発表した。
防衛省・自衛隊では、パプアニューギニア国防軍に対して2015年6月から約3年5か月の間、陸上自衛隊中央音楽隊の隊員等が音楽指導を継続してきた。この指導は、基礎レベルから応用レベルまで段階的に教育を実施するため、『事業の立ち上げ』『楽器を用いた基礎訓練』『練成段階』に分けられて実施してきた。
『事業の立ち上げ』として2015年から「PNG軍の軍楽隊としての適正編成を見極めつつ具体的な楽器構成など軍楽隊の青写真を提示」「PNG軍楽隊の中核(指揮者候補)となる要員を日本に招へいし音楽理論等を指導」を実施した。
『楽器を用いた基礎訓練』として2016年から「日本の高校が中古楽器を寄付し、日本ODAにより新品楽器を供与」を実施し、PNG国防軍が軍内外から軍楽隊要員を広く募集した結果、2017年1月に約40名からなるPNG軍楽隊が正式に発足した。これを機会に陸自中央音楽隊5人を断続的に派遣し、JICA専門家1人が楽譜の読み方・リズム感・音感の向上・楽器の取扱い方法から、個人演奏・合奏・行進演奏までの幅広い分野を指導した。
『練成段階』として2018年から「日本ODAにより公募で選ばれた日本人作曲家による楽曲を供与」「PNGにおける国内行事の機会に演奏会」「APEC関連行事での演奏」を実施した。
今後のパプアニューギニア国防軍は、独力での活動を実施していく予定である。