日本主導で小口保冷輸送の国際規格の発行へ、ASEAN等との対話の成果

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画像提供:国土交通省(小口保冷輸送のイメージ)
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日本の国土交通省は、国際標準化機構(ISO)から、日本からの提案により『小口保冷輸送』に関する国際規格を開発する新たなプロジェクト委員会の設立が承認された事を発表した。今後は、日本が主導して当該国際規格の発行を目指していく事となる。

近年の世界各地では、電子商取引市場の拡大に伴って生鮮食品などを一般家庭等へ輸送する小口保冷輸送の需要が世界各国で高まっている。日本の物流事業者においても、アジア諸国のマレーシアやシンガポールなどの地域を中心とした進出を進めている。しかしながら、他の一部の国の事業者においては、不十分な温度管理による粗悪なサービスを提供しているケースもあり、消費者からの『小口保冷輸送』に対しての信頼性欠如がサービスの市場拡大を阻害することが懸念されていた。

そのため日本の国土交通省では、サービスの質を適切に評価し、消費者の信頼性確保と日本の物流事業者の国際競争力を強化するため、経済産業省・農林水産省や物流事業者・業界団体などと協力して、オールジャパン体制で標準化を進めていた。その結果、2017年2月には英国規格協会より小口保冷輸送に関する規格(PAS1018)が発行されていた。また、「日ASEANの物流政策対話」やワークショップや物流専門家会合等の場等を活用して、各国の物流関係省庁や標準化機関等との連携を図った結果、ISOにおいて日本提案で新たな委員会「小口保冷輸送に係るプロジェクト委員会」の設立が承認される事となった。

今後は日本が主導を握り、今年の6月頃にプロジェクト委員会の第1回国際会議を日本で開催し、ISOでの国際規格開発を本格的に開始していく方針である。

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