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ラオスでは原子力技術の導入を進めているが、ベトナムも原子力技術の導入を進めている。アメリカの上院外交委員会は、アメリカとベトナムの間での原子力に関する協定を承認したことを発表した。上院外交委員会が承認した事により、今後は上院本会議において正式に承認される必要があるが、上院本会議においても承認された場合には、正式にアメリカ企業がベトナム市場へ進出することが可能となる。
本協定は、2013年10月にジョン・ケリー米国務長官とベトナム副首相の会談で合意しており、2014年2月にはオバマ大統領においても承認されていた。今回の上院外交委員会の承認により、上院本会議の承認のみを残すこととなった。一部の議員および市民団体からは、この協定を締結することにより核の拡散につながる恐れがある、と反対の声があがっており、上院本会議で承認されるかは不明な状況である。
アメリカの原子力エネルギー協会によると、協定が合意された場合には、アメリカ企業の事業収益が100-200億ドルとなると推定している。ベトナム政府の発表によると、原子力発電を導入した場合には、2030年までに国内需要の10%強を満たすことが可能と想定している。また、ベトナムの原子力発電市場は東アジアでは中国に次いで二番目に大きく、今後20年間で500億ドルの売上高をあげることも政府は想定している。
両政府とも双方のメリットがあるため正式な締結へ積極的に進めているが、一部議員に反対者がいるため、本協定が正式に締結されるかは不透明である。