日本はアセアン地域における海賊対策の一環としてセミナーを開催

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画像提供:外務省
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日本政府はアセアン各国に対して海賊対策に関する支援活動を実施している。この活動の一環として、3月3日から4日までの日程で、ASEAN地域フォーラム(ASEAN Regional Forum:ARF)の公式行事として「ARF海賊対策セミナー」を東京で開催したことを日本の外務省は発表した。

ASEAN地域フォーラム(ARF)とは、ASEAN地域を含むアジア太平洋地域の安全保障環境を向上させることを目的として、政治・安全保障問題に関する対話と協力を実施するフォーラムで、1994年から開催している。このARFの参加国は、アセアンの10ヶ国に加えて、日本、米国、カナダ、豪州、ニュージーランド、パプアニューギニア、韓国、北朝鮮、モンゴル、中国、ロシア、インド、パキスタン、東ティモール、バングラデシュ、スリランカおよびEU(代表参加)が参加している。

今回の海賊対策のセミナーでは、各国の外務・防衛・海上保安当局者、海洋安全保障分野の専門家および海運業界関係者が出席した。共同議長は、日本の外務省海上安全保障政策室長およびマレーシア・インド・米国が担当した。3日に実施された歓迎レセプションでは日本の外務大臣政務官が挨拶を行い、以下の共通の目的に向けて協力していく旨を述べた。

1.この地域には海洋分野において取り組むべき課題が山積している
2.アジアの海をオープンなものとし、自由・平和とすることが、地域および国際社会全体の平和と安定及び繁栄に不可欠である
3.日本が掲げる「積極的平和主義」の一環として、本セミナーがインド洋から太平洋にかけて「法の支配」に基づく開かれ安定した海洋を確保する

3日のセッションでは、アジアの海賊・海上武装強盗の現状認識、海賊等対処のための法制度及び海上保安機関の強化の重要性を共有するため、日本から海賊対処法及び海上保安庁の任務・体制等について説明した。

4日のセッションでは、アジアの海賊等対策強化のための課題の特定及び解決策について議論を実施した。日本からは、海上保安庁の海賊対策の取組みおよび国際協力の事例を紹介した。

今回のセミナーで活発な議論が実施された結果、各国間で航行の自由・安全の確保が地域の繁栄の課題であるとの認識が共有された。また、海賊対策におけるさらなる行動のため、沿岸国の海上保安機関の能力向上支援、既存のメカニズムを通じた情報共有の円滑化のための協力及び各国の海上保安機関間の経験を共有するための交流の促進についての提言が行われた。

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