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独立行政法人の国際協力機構(JICA)は、ベトナムの『ビンズオン省上水道拡張事業』を支援するため、「Binh Duong Water Environment Joint Stock Company(ビンズオン水環境株式会社)」に対して最大800万米ドルを供与する融資契約を締結したことを発表した。
ベトナムでは、工業化を背景に高いGDP成長率を記録したが、それに伴い都市部への急速な人口集中・流入が進行している。都市環境施設の整備は都市化のスピードに追い付かず、特に下水道施設の整備は大きく遅れていた。ビンズオン省南部地域では、外国直接投資の積極的な誘致先である大規模な工業団地が集積する地域でもあり、工場労働者を含む人口の増加に伴い生活排水量は増大しているものの、汚水はセプティックタンク(腐敗槽)での簡易処理に留まっており、一部で存在する既存の排水管や運河・水路を通じてサイゴン河に放流されているなどの問題が発生していた。
そのため日本政府は、これらの問題を解決させるための支援を実施することを決定した。この支援事業は「対ASEAN海外投融資イニシアティブ」に資する事業であり、アジア開発銀行(ADB)との協調融資により実施される。