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日本の独立行政法人である国際協力機構(JICA)は、バンサモロ地域の職業訓練施設の再建・整備などインフラ緊急整備によりミンダナオ島の和平定着・社会安定化に貢献するため、18億円の無償資金協力を実施する。
40 年以上にわたり紛争が続いたフィリピン共和国ミンダナオ島のムスリム・ミンダナオ自治地域(ARMM)を含む主に西部及び島嶼部の紛争影響地域において、バンサモロ自治政府の設立が合意され、現在では2022年の自治政府設立に向けて、バンサモロ自治政府の領域を確定するための住民投票の実施やバンサモロ暫定移行政府の発足準備などが行われている。しかしながら、当地ではし、フィリピン国内で開発が最も遅れた地域であり、地域住民の生活改善や生計向上に資するインフラ開発を早期に実現することが急務である。
そのため、JICAはフィリピン共和国政府との間で、「バンサモロ地域社会経済インフラ緊急整備計画」を対象として18億円を限度とする無償資金協力の贈与契約を締結した。この事業は、バンサモロ地域において、マラウィ市人材開発センターの再建及び職業訓練センターへの機材調達などを通じて、武装組織からの除隊兵士などが地域の産業ニーズに応じた技術的・職業的能力を身につけるための支援を行う他、同地域において必要な社会経済インフラ整備の支援などを行うものとなる。