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在フィリピン日本大使館は、フィリピンの女性と貧困農民を支援する活動の一つとして実施していたトウモロコシの芯を原料とする炭の製造施設の整備が完了した事に伴い、引き渡し式典を開催した事を発表した。
フィリピンのルソン島北部のカガヤン州バガオ町では、農民は貧困層であるために森林を伐採して木炭を製造・販売しており、この地域の人々の収入源となっていた。しかし、木炭製造のために違法伐採が横行しており、この州の環境が大規模に破壊されていた。そのため日本政府は、この地域の貧困農民と女性などを支援するため、トウモロコシの芯を原料とする炭の製造施設の整備を実施する事を2015年に決定していた。
この支援は草の根・人間の安全保障無償資金協力事業「炭製造施設整備計画」として約690万円の資金を供与する形で実施された。この支援では、トウモロコシの芯を原料とした炭の製造に必要な施設を建設し、関連する機械や設備を供与し、炭を近隣に運ぶための輸送車両も整備した。この整備が完了した事により、少なくとも5,750名の貧困層の生計向上が図られる事となった。