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マレーシアでは、14日の夜にサバ州東側サンダカンの海岸沿いの海上にある、有名な観光客向けレストランで武装グループの襲撃を受けて、中国系の共同経営者の女性と客の男性の計2名が武装集団に誘拐される事件が発生していた。地元メディアによると、この武装勢力のリーダーが、マレーシアとフィリピンの合同捜査本部によりフィリピンにて射殺されたことが報じられた。
マレーシアのサバ州の周辺では、イスラム過激派組織のアブサヤフの武装勢力による誘拐が多発しており、昨年にも武装勢力がリゾート施設を襲撃し警察官が殺害される事件が発生していた。そのため、今回の襲撃も同じグループの犯行とみられていた。
今回の襲撃を受けたのは、高級レストランのオーシャン・キング・レストラン(Ocean King Seafood Restaurant)であり、襲撃を受けた際に逃げ遅れた2名が武装勢力に捕まり、ボートで連れ去られた。このボートはマレーシアを離れ、フィリピンに向かったと見られていた。その後、この武装勢力は誘拐した家族へ巨額の身代金を要求しており、この要求をマレーシアおよびフィリピンの警察も把握している状況であった。その後、身代金を渡すためにこの武装勢力と接触し、その際に合同捜査本部が武装勢力の犯人を射殺したと、地元メディアは報じている。
日本の外務省海外安全ホームページにおいても5月15日付で「マレーシア:サバ州東側サンダカンにおける誘拐事件発生に伴う注意喚起」が行われており、マレーシアのサバ州に渡航する際には、十分な注意を行うことを呼び掛けており、特にサバ州東側の島嶼部及び周辺海域、および同所東海岸のラハ・ダトゥ、クナ及びセンポルナ周辺地域では、渡航を控えることを呼び掛けている。