豊田通商株式会社は、インドネシア共和国の西ジャワ州西部のブカシ県において、同国運輸省が官民連携方式で進める自動車認証試験場の設計・建設・保守事業に、株式会社 海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)、現地パートナー企業とともに参画することを発表した。
豊田通商の見解によると、インドネシアはトヨタ自動車など日系自動車メーカーが多数進出し、自動車産業においてアジアの重要な生産・販売拠点となっており、昨年末から豊田通商が参画するパティンバン新国際港自動車ターミナルの運営が開始され、さらなる輸出競争力向上も期待されているとしている。現在では、インドネシア製の自動車をASEAN(東南アジア諸国連合)域内に輸出する場合、輸出国でも再度型式認証を取得し販売する必要があるが、ASEAN MRAに基づくUNR対応の試験場が整備されれば、インドネシアで認証試験を受けた自動車のASEAN域内での流動性・柔軟性が高まることが期待されているとしている。
そのため、豊田通商などは、インドネシア共和国の西ジャワ州西部のブカシ県における自動車認証試験場の設計・建設・保守事業に、参画することを決定した。この自動車認証試験場は、2020年に制定された自動車分野におけるASEAN域内相互承認協定(ASEAN MRA)に基づき統一される国連基準(UNR)に対応するASEAN初の試験場となる。
豊田通商としては、JOIN、現地パートナーと新たに事業会社「PT Indonesia International Automotive Proving Ground」を設立し、インドネシア運輸省からの委託を受けて、西ジャワ州ブカシ県で自動車認証試験場の設計・建設・保守事業を行う。この事業には、ASEAN MRAに基づき、UNR 16項目の認証試験が行える施設の設計および建設、また、2025年2月の完工予定後15年間の保守が含まれている。また、試験場では今後需要増加が見込まれる電動車の認証試験も対象としており、インドネシアにおける自動車政策にも影響を与えるものでもあるとしている。