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国際協力機構(JICA)は、インドネシア共和国政府との間で、技術協力「自動車産業開発プロジェクト」(開発計画調査型技術協力)に関する討議議事録に署名した。
インドネシアでは、1998 年のアジア金融危機を契機に、マクロ経済安定化の実現を目指して経済・財政の構造改革を進めていた。中所得者層増加による消費拡大、2030年頃まで続くと見込まれる人口ボーナス期により経済成長は見込まれるものの、新型コロナウィルス感染症拡大がもたらす景気後退からの経済復興、中進国の罠を回避した成長の質の向上、加速化を図るには、インフラ整備の加速化、投資環境整備及び国際競争力の強化、産業・人材の高度化による生産性向上が課題となっている。また、自動車産業は、2019年に署名された日本・インドネシア経済連携協定(EPA)での日本側の協力事業として、産業開発に係る協力イニシアティブにおける対象分野の一つでもあることが両国政府間で合意されており、二国間協力の重要分野と言えていた。
そのため、今回は、インドネシア共和国政府との間で技術協力「自動車産業開発プロジェクト」(開発計画調査型技術協力)に関する討議議事録に署名が行われた。この支援案件は、インドネシアの自動車産業・裾野産業を対象に、同国政府が2018年に発表した「2035年の自動車産業振興ロードマップ」で提起されているアクションプランの実効性を向上させるため、デジタル技術の活用促進、企業による調査・研究及びデザイン(R&D&D)促進等についてパイロット活動を実施し、同ロードマップのアクションプランの具体化を支援するものとなる。実施予定期間は3年となる。実施機関は工業省となり、対象地域はジャカルタ首都圏及びその近郊となる。