このページの所要時間: 約 1分31秒
中国外務省は、日本の岸田文雄外務大臣がタイ・ミャンマー・ラオス・ベトナムに訪問し南シナ海問題に関する会談を実施した事に対して、日本は当事者でないため南シナ海問題に介入すべきではなく虚偽の事を発言しないよう、要求する旨の発言を行った。
岸田外務大臣は5月1日から6日の日程で、東南アジアの各国への訪問を実施していた。タイではプラユット首相とソムキット副首相、ミャンマーではアウン・サン・スー・チー国家最高顧問兼外相とティン・チョウ大統領とミン・アウン・フライン国軍司令官、ラオスではトンルン首相、ベトナムではフック首相とクアン国家主席などへの訪問を実施していた。これらの訪問の際には政治・経済面での協力だけでなく、南シナ海問題に関する話し合いも実施し、中国政府が南シナ海で強硬的に進めている人工島の建設や軍事施設の配備に関する懸念を共有していた。
中国外務省で実施された定例記者会見の際に、記者から岸田外務大臣の東南アジア訪問への感想を求められた際に、「中国政府とアセアンは、国際法に基づき平和的に南シナ海の紛争を解決する事に合意している。日本の外務大臣が訪問中に発言している内容は真実ではなく、大部分は虚偽に基づくものである。日本は第二次世界大戦の際に、この地域において不名誉な事を行っており、そもそも当事者ではないために南シナ海に介入すべきではない。」との旨の発言を行った。
なお、以前のニュース(カンボジアは南シナ海問題で中国支持を否定、中国側発表は相手国の同意を得ずか)でも報じたが、中国の王毅外相がカンボジア政府と会談を実施し、南シナ海問題でカンボジア政府は中国政府を支持する方針となったと中国外務省は発表していた。しかしながらカンボジア政府側は、この報道は事実ではないとして否定している。