岸田首相は、日本が経済成長した源であり伝統であった終身雇用を改革・廃止して労働移動を促す取り組みを進めることを発表したが、この取り組みに関連し、労働者派遣事業・有料職業紹介事業を行う事業者に多額の補助金が投入されることが明らかになった。
日本の経済産業省は、令和4年度補正予算【リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業】(一次公募)の採択事業に、51件の事業を採択したことを発表した。この事業は、「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策について」に基づき実施する施策であり、民間団体等が実施する、個人に対してキャリア相談、リスキリング、転職までを 一体的に支援することのできる体制を整備する取組に要する経費に対して、国からの補助金を受けて基金を造成し、当該基金からその経費の一部を補助することにより、リスキリングと企業間・産業間の労働移動の円滑化を一体的に図ることを目的とするものとなる。この事業の運営は、一般社団法人環境パートナーシップ会議が基金設置法人として基金管理を行い、株式会社野村総合研究所が事務局として事務局業務を行う。補助対象となる事業は、『キャリア相談対応』『リスキリング提供』『転職支援』『フォローアップ』となる。補助対象経費・補助率は、人件費が1/2、事業費が7/10などとなる。
採択された事業者は、株式会社アイデミー、アデコ株式会社、株式会社ウィルエージェンシー、株式会社エス・エム・エス、株式会社エンファクトリー、株式会社ガイアックス、株式会社キャリアステーション、キヤリアバンク株式会社、株式会社キャリアプラス、株式会社コネクト、株式会社さくらコミュニティサービス、株式会社ジンジブ、スキルアップAI株式会社、株式会社ディンプル、デジタルハリウッド株式会社、パーソルキャリア株式会社、パーソルテンプスタッフ株式会社、株式会社プロシーズ、マイキャリア株式会社、マンパワーグループ株式会社、株式会社ワークポート、株式会社D4cアカデミー、株式会社iDA、株式会社SAMURAI、WorX株式会社などとなる。これらの事業者は、労働者派遣事業・有料職業紹介事業を行う事業者などとなる。