野村農林水産大臣は、遺伝子組換えの花粉症緩和米の実用化に関して、岸田総理があれだけのことを述べたため、とにかく一歩も二歩も前に進んだことは事実だろうと思うとの旨の見解を示した。
4月11日に実施された定例記者会見の際に、記者から「スギ花粉症対策でお聞きします。花粉症緩和米の実用化に向けて取り組んでいきたいとお話しされましたけれども、この花粉症緩和米の研究が始まってからもう20年以上経っていて、それでもまだ実用化に至っていないという現状があります。このスギ花粉症米、何が実用化の障壁になっているとお考えでしょうか。また、今後この実用化に向けて、どういうことに取り組んでいかれるお考えでしょうか」との旨の質問が行われた。
この質問に対して、大臣は「花粉症緩和米というものの研究を農研機構の方でしていまして、これが効果があるのではないかと言っていますが、これは食品でなくて、医薬品として扱われるべきとされているとも言われておりますので、医薬品として実用化するには、製薬メーカーの製品開発なり、販売の参画が必要だろうと思っています。ですから農研機構がやっている花粉症緩和米とかが一つのヒントになって、薬品メーカーが研究して薬品として売り出していただければ、非常に助かるのではないかなと思います」との旨を述べた。
その後に「今後どういうふうな形になっていくのか分かりません。ただ、総理が関係閣僚会議を開いて、きちんとやりますということをおっしゃったので、近々にこの閣僚会議も開かれるだろうと思っていますし、どういう組織になって、閣僚会議の下にどういうメンバーの人たちが入ってくるのか。総理があれだけのことを委員会でおっしゃったわけですから、花粉症緩和米についても薬として実用化されるまでやっていくのかは分かりませんが、とにかく一歩も二歩も前に進んだことは事実だろうと思います」との旨を述べた。