三重県伊賀市は、「伊賀市多文化共生指針(中間案)」に対するパブリックコメントを募集したところ、公的な予算措置などで多文化共生キャリア教育センターの設立、外国人住民の社会参画と市政参画の促進などの意見などが寄せられ、やさしい日本語の普及活動を行っている者からは講師の売り込みが行われていた。
『教育に関する課題』に対して、「現在、伊賀市外国人児童生徒日本語指導コーディネーターとして、各地の小学校や中学校を訪問し、アドバイス・研修を行っています。【伊賀市多文化共生キャリア教育センター(仮称)】のような組織を作り、幼少期から青年期まで長期的な視点で、子どもの学びと仕事がサポートできるセクションの創設を望みます。日本語教育関係者・心理カウンセラー・キャリアコンサルタント・外国人をサポートしている NPO・行政・教育委員会などが構成メンバー。公的な予算措置に加え、外国人を雇用する企業にも広く呼びかけ、運営資金を広く浅く募り、持続可能で斬新な運営スタイルを模索しては、いかがでしょうか?外部(国内の他の地域・外国につながる子どもたちがつながる海外諸国)に向けた伊賀市の教育の発信も重要です。【結果的に、住んでもらうまちづくり】から【積極的に選びたくなるまちづくり】へ」との旨の意見が示されていた。
『防災・災害及び防犯に関する課題』に対して、「受け入れ側である多数派の日本人住民に対して「やさしい日本語」を普及させる具体的な取り組みが必要です。自治協議会の研修会で「防災におけるやさしい日本語(仮題)」を取り入れては、いかがでしょうか? やさしい日本語の普及活動を行っている私、講師を務めたいと思います。「やさしい日本語」は日常でのコミュニケーションにも役立ちます」との旨の意見が示されていた。
『多文化共生の地域づくり』に対して、「外国人住民の社会参画と市政参画の促進に関して、【外国人住民代表者円卓会議(仮称)】の設立、年に数回の会議を開催し、行政職員、地方議員、教育委員会などのメンバーも入り、ざっくばらんに直接、外国人住民の声を聞く機会を設ける」との旨の意見が示されていた。
『総論』に対して、「行政・地域・日本人住民・外国人住民といった関係者間で多文化共生の重要性についての合意を形成するため、【多文化共生がなぜ必要なのか】を、現状、その必要性を感じていない人にも理解させられるような説明を端的にまとめて記述する」、「食習慣や体質の違いにより、日本人住民とは異なる慢性的な病気になりやすいことも考えられるため、健康診断での早期発見のあり方や外国人住民を意識した保健政策の必要性を検討に着手することを課題に盛り込む」との旨の意見が示されていた。