日本の国土交通省は、空港のハンドリング体制を強化して訪日外国人旅行者のさらなる増加を図るため、外国人材の受入などを積極的に実施していく「グランドハンドリング アクションプラン」を策定したことを発表した。
グランドハンドリングは、航空機が空港に到着してから出発するまでの限られた時間内で行われる航空機の航行に欠かせない作業の総称であり、航空機の誘導や客室の整備、旅客の案内、手荷物・貨物の搭降載、燃料の給油など多岐にわたる。国土交通省は、このグランドハンドリング体制を強化し、訪日外国人旅行者をさらに増加させるため、「グランドハンドリング アクションプラン」を策定した。
策定したアクションプランは、「人材不足」と「事業者間の連携欠如」というグランドハンドリングに係る2つの大きな課題について、対応策をとりまとめたものであり、『人材確保、教育の強化』『資機材の共通化等による生産性の向上』『グランドハンドリング業界の構造改善』の3つを柱としている
1つ目の柱の『人材確保、教育の強化』では、「外国人材の確保」「採用拡大及び離職率低下に向けた取組」「人材育成の共同化推進」の取り組みを挙げている。「外国人材の確保」のKPI(重要業績評価指標)では、2019年から2023年の5年間の外国人材の受入数を、特定技能制度による2000人と技能実習制度その他による2000人の合計4000人を受け入れることとしている。
2つ目の柱の『資機材の共通化等による生産性の向上』では、「資機材の共通化、共有化の推進」「先進機器の導入による効率化」「空港の運用改善による効率化」の取り組みを挙げている。
3つ目の柱の『グランドハンドリング業界の構造改善』では、「系列を超えた調整メカニズムの構築」「空港管理者等とグラハン各社との提携強化」「業務プロセスの共通化」「業界自らによる将来への投資促進」の取り組みを挙げている。