「第38回経協インフラ戦略会議」が7月27日に開催され、水分野における海外展開戦略が策定された。
今回の会議では、「世界の水を巡る課題と水インフラ市場の動向」「世界市場における各国企業の動向」「我が国の強みと課題」「今後の取り組むべき課題」を主な議題とした。
「世界の水を巡る課題と水インフラ市場の動向」では、2030年には全世界で水需要に対し利用可能な水資源が40%も不足するとの試算を紹介し、疾病リスク削減の観点からも、安全な水供給、衛生施設の改善は不可欠としている。また、水災害への対策も重要であり、世界の全災害の被災者数の95%が水関連災害であり、特にアジアにおける水災害が85%を占めているとの試算も紹介した。こうした世界の動きの中で、日本は積極的な協力やイニシアティブを発揮しており、今後も日本の高い技術・ノウハウを発揮してさらにプレゼンスの高い役割が期待されているとしている。
「世界市場における各国企業の動向」では、フランスのヴェオリア、スエズといったいわゆる『水メジャー』は、計画段階からEPC・O&M・事業運営を一気通貫で担う形で国際展開しており、公共性が高く収益が得にくい水処理事業の中で仏国内及び世界各国での幅広い事業展開により事業基盤を強化していることを紹介した。
「我が国の強みと課題」では、日本は世界でもトップレベルの水質と低い無収水率・漏水率を誇り、その事業運営を担う自治体・メーカー・建設会社等にノウハウが集約しており、近年では海外での水事業参画に進出する商社でノウハウが蓄積されつつあるとしている。これらのノウハウは、特にアジア地域において活用出来るとしている。
「今後の取り組むべき課題」では、企業が設計から運営・補修・上流から下流の分野までをパッケージで提案できるように、政府・独法・自治体などのサポートを結集して相手国のニーズにきめ細かく対応できる体制を構築することが重要としている。また、取り組むべき重点プロジェクトには、フィリピンのマニラ首都圏西地区上水道無収水対策事業・ミャンマーのティラワ経済特区開発などを挙げている。
経済産業省などでは、今回の会議で策定された水分野における海外展開戦略に基づいて、水分野における日本企業の海外展開を支援していく。
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