カンボジアのゴム産業は国際的なゴムの取引価格下落により苦境に立つ

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ゴムの木は高温多湿な気候での栽培に適しているためアセアン各国で生産されている。カンボジアでもゴムの木の栽培は行われ生産量は年々増えているが、今年は昨年度よりも大幅に輸出量が増えているにも関わらず、ゴムの取引単価の下落により輸出総額は減少している。そのため、農業従事者からはゴムの取引単価の下落対策を望む声が多数挙がっている。

ゴムの取引単価の下落に悩まされているのカンボジアだけでなく、マレーシア、インドネシア、ベトナムなどの他のアセアン各国でも同様である。一部メディアの報道によると、各国のゴム産業の代表者は取引価格の下落を防ぐために、キログラム当たり1.5ドル以下で販売しないことに基本合意した。現在は関係者間の調整を行っており、正式な合意は12月頃に行われる予定である。
カンボジア農業省は、市場でのゴムの取引価格が下落しているのは供給過剰が主な原因であり生産量を抑える事により取引価格が改善される、との見解を示している。

現状のゴム取引価格下落が続く場合には農家は採算割れとなる可能性が高く、特に小規模農家にとっては栽培の継続が行えない状況となる。しかしながら、ゴムの取引価格が下落する事は、日本のブリヂストンなどのタイヤメーカーにとっては、仕入価格の圧縮が図れることによる利益の改善が見込まれるというメリットもある。そのため、下落している現在の取引価格の維持を望む声も多数あることから、取引価格を上昇させることは難しい状況である。

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