日本の厚生労働省は、ベトナム産トゲウナギ・その加工品の輸入食品に対して、検査命令を実施することを発表した。
厚生労働省は、5月30日付けで、輸入者に対して、食品衛生法第26条第3項に基づく検査命令(輸入届出ごとの全ロットに対する検査の義務づけ)を実施することとし、各検疫所長あてに通知した。
対象食品は『ベトナム産トゲウナギ及びその加工品(簡易な加工に限る)』、検査の項目は『エンロフロキサシン』、経緯は『検疫所におけるモニタリング検査の結果、ベトナム産トゲウナギからエンロフロキサシンを検出したことから、検査命令を実施するもの』となる。なお、エンロフロキサシンとは、動物用医薬品(合成抗菌剤)であり、許容一日摂取量は体重1kg当たり0.002 mg/日となる。
違反の内容は、1件目は、品名『冷凍トゲウナギ(FROZEN SPINY EEL FISH)』、輸入者『TONDERU株式会社』、輸出者『THAI HUY NAM CO.,LTD.』、包装者『AN THINH TRUNG SEAFOOD JOINT STOCK COMPANY PROCESSING PLANT』となる。届出数量及び重量は20 CT、200.00 kgとなり、検査結果はエンロフロキサシン1.34 ppm検出(基準:含有してはならない)、違反確定日は令和4年12月19日となり、措置状況は全量販売済みとなる。
2件目は、品名『冷凍養殖淡水魚(FROZEN SPINY EEL)』、輸入者『八千代物産合同会社』、輸出者『YACHIYO BAO ANH CO.,LTD.』となる。届出数量及び重量は56 CT、560.00 kg、検査結果はエンロフロキサシン0.14 ppm検出(基準:含有してはならない)、違反確定日は令和5年5月25日となり、措置状況は一部販売済、残余保管となる。
なお、ベトナム産トゲウナギの輸入実績は、令和4年度は届出件数9件、検査件数1件、違反件数1件となる。