鹿児島県は、県内で介護福祉士の資格取得を目指す外国人の増加が見込まれるため、ベトナム・ハイズオン省やベトナム現地日本語学校などと協力して、外国人留学生の学費を最大で252万円補助を行い、最大で280万円の貸付金の免除も行う事業を実施する。
鹿児島県の見解によると、介護人材は、団塊の世代が後期高齢者となる2025年度末までに、県内では2,200人が不足するとされているとしている。こうした中、介護福祉士の資格取得を目指す外国人の増加が見込まれることから、介護福祉士の確保を図るため、県では県内介護施設での就労を希望する留学生を支援する県内介護施設等に対して、学費などの給付に係る経費の一部を助成する「介護施設等外国人留学生支援事業」を実施する。
「介護施設等外国人留学生支援事業」では、『マッチング支援』と『学費及び居住費の支援』を実施する。
『マッチング支援』では、鹿児島県では、ベトナム・ハイズオン省やベトナム現地日本語学校などと協力し、介護福祉士資格を取得し、県内介護施設で就労を希望する方を募集する。また、県内在住外国人に対し、事業内容を紹介の上、介護福祉士資格を取得し、県内介護施設で就労を希望する方を募集する。留学生の受入を希望する介護施設等は、留学生が日本語、介護技術を学ぶ県内日本語学校、介護福祉士養成施設をあらかじめ選定し、それらの学校と「留学生受入チーム」を作った上で、県に事業参加の申込みを行う。留学生受入チームと、応募した外国人による面接により、マッチングを行う。
『学費及び居住費の支援』では、鹿児島県は、留学生を受け入れる県内介護施設等が留学生に支援をした県内日本語学校の学費とその間の居住費、及び介護福祉士養成施設に在籍する間の居住費について、受入施設が負担した費用の2分の1の額の補助金を交付する。介護福祉士養成施設の学費については、県社会福祉協議会が貸付を行う介護福祉士修学資金が利用できる。一人当たりの留学生に支援される具体的な金額は、県内介護福祉養成施設2年コースでは180万円、3年コースでは216万円、4年コースでは252万円となる。なお、介護福祉養成施設在学中の学費(2年コース180万円、3年コース220万円、4年コースでは280万円)は、鹿児島県社会福祉協議会から借り入れるが、介護などの業務に5年もしくは3年従事した場合には、返還が全額免除される。