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日本の独立行政法人である国際協力機構(JICA)は、タイ向け技術協力プロジェクトとして、固定資産評価業務の能力向上を支援する。
JICAの見解によると、タイでは 2019 年に新土地家屋評価法・新土地家屋税法が施行された。旧法では、課税標準は資産の賃貸価格であったが、新法においては資産の評価額に変更された。また、農業目的の土地・家屋および居住目的の土地・家屋を所有する個人の所有権者に対しては、5,000万バーツ(約1億7,000万円)まで免税措置が適用されている。その為、投資用資産を保有する富裕層や企業が主な課税対象者となることが想定されており、所得再分配機能が強いものとなっている。しかしながら、固定資産評価を行う際の評価基準の客観性・透明性、固定資産データ、研修体制といった分野に課題があった。
そのため、JICAはこのような状況を踏まえ、『固定資産評価能力向上プロジェクト』を36ヶ月(予定)にわたって実施することとなった。この支援の対象地域は、タイ国内のパイロット活動対象自治体の管轄地域となる。具体的に実施する予定となる支援内容は、固定資産評価に関する業務マニュアル、ITシステム、研修環境の改善を行うこととなり、タイ財務省理財局の資産評価基準部の固定資産評価の効率性と正確性の改善を図る。