フィリピン大統領選が迫る、親中派も有力候補

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画像提供:フィリピン政府(演説をするアキノ大統領)
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フィリピンでは、アキノ大統領が任期満了で退任することに伴い、5月9日に大統領選が実施される。アキノ大統領は親日派であったが、候補者達には親日派だけでなく親中派もいるため、親中派が当選した場合には日本への影響もあるとみられる。

現時点で支持率のトップに立っているとみられるのが女性であるグレース・ポー氏となる。ポー氏は孤児であったが国民的俳優の養女となり、その後はアメリカの大学に留学し、民間企業などで働いていた。養父が大統領選で敗退したことを受けて、3年前に上院議員に出馬・当選していた。亡き父の意思を継ぐ形で、今回の大統領選を出馬することを決め、清廉潔白のイメージを軸として、孤児だった少女が国の最高責任者の座に座るというシンデレラストーリで国民からの支持を集めている。

支持率2位にたつとみられているのは、ロドリゴ・ドゥテルテ氏となる。ドゥテルテ氏はミンダナオ島のダバオ市長を務めており、「犯罪組織や麻薬組織に所属する人々は殺してでも逮捕する」などの過激な発言を行っていたが、結果としてこの地域の治安は劇的に改善され、一定の支持を集めている。また一部の報道によると、ドゥテルテ氏の祖父は中国人であり、中国政府と紛争を起こす事には反対する考えを持っているとも報じられている。

この2者を追うのが、アキノ氏の後継指名を受けているマヌエル・ロハス前内務・自治相とジェジョマル・ビナイ副大統領となるが、両者とも決め手にかけており、当選するのは難しいとの見方が日々強くなってきている。

支持率トップを走るグレース・ポー氏とマヌエル・ロハス氏は親日派とみられており、当選した場合も現在の新日方針から大幅な変更が無いとみられる。しかしドゥテルテ氏などは、経済的な面から中国との関係を深めることには反対していないため、ドゥテルテ氏が当選した場合には、日本政府への影響も少なからず出てくるとみられている。

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