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ラオスでは世界銀行などの支援を受けて、クリーンエネルギーである水力発電の開発を進めている。そのため積極的にダム開発を行っているが、その際に十分な事前調査・対策が行われず、結果として自然を破壊してしまうケースが多発していた。そのためアメリカ政府は、米国地質調査所の米国魚類野生生物局(USFWS)から専門家をラオスに派遣し、これらの自然破壊を抑制するための支援を実施したことを発表した。
この発表によると、米国地質調査所から派遣された専門家は6月16日にラオスに到着し、関係省庁の担当者および地方事務所・大学・非政府組織と会い、ダム構築および魚類を保護するために必要な専門知識を提供した。また、現地視察を実施し、現状の状況確認およびラオス政府の技術能力の評価などを実施した。現状分析の方法としては、魚の移動パターンの分析を行い、次に人々が漁業を行う際の生活パターン分析を実施し、最後に魚の遺伝子分析を実施し、総合的な解決方法を導き出す予定である。
また、ダム開発により水圧・水流が変化し、急速な流れが発生することにより魚が傷つく現象も、タービンの改善などの方法により対応していく。
これらの支援は今年度末まで実施され、最終的にはラオス政府へ改善案などをまとめた報告書を提出する予定である。