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日本の外務省は、インドネシア政府からの要請を受けて煙害(ヘイズ)対策の支援を実施することを10月11日に発表した。この支援はJICA(国際協力機構)を通じて緊急援助物資(消火剤)を供与する形で実施される。
インドネシアでは、スマトラ島などを中心として伝統的な焼畑農業などを行うために、森林地帯において大規模な野焼きを行っている。この際に大規模な煙害(ヘイズ)が発生し、インドネシア国内および隣国のシンガポールおよびマレーシアへも煙が届き、健康被害を受ける人が増加の一途を辿っていた。
今年も例年通りに大規模な焼畑農業を行うための野焼きが実施され、今年は例年以上の煙害が発生した事もあり、特にシンガポール政府からは煙害対策を行うよう要請を受けていたが、効果的な対策を講じていない状況であった。特に野焼きを行う現地農民達では、煙害を防ぐための対策および設備なども持ち合わせていないため、対策が手詰まりになりつつあった。
日本政府では、インドネシア政府との友好関係を考慮し、インドネシアおよび近隣諸国の被災者に対する人道支援という観点からも、今回の緊急援助を行うこととなった。