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カンボジアでは貧困などの理由により、特に健康に留意する必要がある母子が、満足な医療サービスの提供を受けられない状況が多々発生していたため、日本政府は無償資金協力により1995年に首都プノンペンに産婦人科病院を建設していた。しかし、建設から15年が経ち施設の老朽化などの問題が発生しているため、日本政府は施設の改修および拡張を行う無償資金協力「国立母子保健センター拡張計画」の支援を実施し、起工式式典を実施したことを在カンボジア日本国大使館は発表した。
この病院は行政・臨床・研修の3つの機能を兼ね備えたカンボジア最大の産婦人科病院であり、母子保健分野の臨床研修機関として医療従事者への卒前・卒後研修を提供している重要な施設である。近年では患者数が増加し、求められる医療サービスが高度化していることもあり、施設の改修および国立母子保健センターの研修棟の新設を実施することとなった。この支援により、母子保健に係る臨床サービス・研修・行政機能などの向上を図ることで、カンボジアにおける母子保健サービスが改善される見込みである。
式典でカンボジアのモム・ブンヘーン保健大臣は「日本政府支援のもと本事業が行われることに感謝する。国立母子保健センター職員は、日本から供与されたものを末永く大事に使用して欲しい。」と述べ、日本への感謝の意を示した。