日本はアセアン各国との防衛協力を強化、中国の南シナ海問題に対抗

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画像:ADMMのHPより
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11月4日にマレーシアのクアラルンプールにて、ASEAN10か国に8か国の国防大臣などを加えた「第3回ADMMプラス」が開催されたが、この際に日本政府はアセアン各国との間で個別に二国間国防相会議を実施したことを防衛省・自衛隊は発表した。

日本の中谷防衛大臣は11月2日から4日の日程でマレーシアに訪問しており、ADMMプラスへの参加に加えて、会議に参加した国々とも個別に二国間での防衛相会談を実施した。実施した相手国は、ニュージーランド、米国、フィリピン、ラオス、インド、豪州、マレーシア、中国となる。

アメリカ政府との二国間国防相会議では、米国政府のカーター国防長官と、同盟調整メカニズム(ACM)と共同計画策定メカニズム(BPM)の設置を歓迎することを話し合い、宇宙・サイバー等における協力の強化等の新ガイドラインの実効性確保のための取組を引き続き進めていくことを確認した。また、中谷大臣からは、南シナ海における米軍の行動を支持する旨の発言を行った。

フィリピン政府との二国間国防相会議では、フィリピン政府のガズミン国防大臣と、南シナ海・東シナ海情勢をはじめとする地域情勢について意見交換を行うとともに、能力構築支援(HA/DR分野等)や装備・技術協力をはじめとする日比防衛協力・交流の進展に歓迎の意を表しつつ、今後も積極的に協力を進めていくことで一致した。

ラオス政府との二国間国防相会議では、ラオス政府のセンヌアン国防大臣と、日本とラオスがADMMプラスの人道支援・災害救援(HA/DR)専門家会合(EWG)で共同議長国を務めていることを踏まえ、同会合の成功に向けて、引き続き連携・協力し、互いに知見を共有していくことで一致した。

マレーシア政府との二国間国防相会議では、マレーシア政府のヒシャムディン国防大臣と、南シナ海情勢をはじめとする地域の諸課題について意見交換を行うとともに、日マレーシア防衛協力・交流を更に発展させていくことで一致した。

中国政府との二国間国防相会議では、中国政府の常万全国防部長と、日中防衛当局間の海空連絡メカニズムの早期運用開始や、関係強化のために日中防衛交流を発展させていくことの重要性を確認した。

【第3回ADMMプラスに参加した各国の大臣一覧】

ブルネイ:ヤスミン首相府エネルギー大臣
カンボジア:ティア・バニュ副首相兼国防大臣
インドネシア:リャミザルド国防大臣
ラオス:センヌアン国防大臣
マレーシア:ヒシャムディン国防大臣
ミャンマー:セイン・ウィン国防大臣
フィリピン:ガズミン国防大臣
シンガポール:ウン国防大臣
タイ:プラウィット副首相兼国防大臣
ベトナム:タイン国防大臣

<プラス国>
豪州:ペイン国防大臣
中国:常万全(じょう・ばんぜん)国防部長
インド:パリカル国防大臣
ニュージーランド:ブラウンリー国防大臣
韓国:韓民求(ハン・ミング)国防部長官
ロシア:アントノフ国防次官
米国:カーター国防長官
日本:中谷防衛大臣

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