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中国海軍の戦闘機が日本の海上自衛隊P3C哨戒機に異常接近した問題に対して、林官房長官は中国側に再発防止を申し入れたが、中国外務省は日本側に原因があり、日本側こそが危険な行為をやめるよう要請していることが明らかになった。
中国外務省が6月12日に実施した定例記者会見の際に、記者から「日本は、太平洋上空で異常に近い中国軍哨戒機について、中国に深刻な懸念を表明したと述べました。外務省の見解を教えてください」との旨の質問が行われた。
この質問に対して中国外務省の報道官は「関連する海と空域における中国の活動は、国際法と慣行に完全に準拠しています。日本の艦船や航空機が、中国の通常の軍事活動に近接していることが、根本原因です。中国は日本側に、このような危険な行為をやめるよう促す」との旨を述べた。
なお、日本政府では6月12日の午前の内閣官房長官記者会見の際に、林官房長官は「こうした中国軍の意図について、確たることを申し上げることは差し控えたいと思いますが、このような中国軍軍機による特異な接近は偶発的な衝突を誘発することがあることから、政府として、外務省の船越事務次官から、在京中国大使をはじめ、中国側に対して、深刻な懸念を表明し、再発防止を厳重に申し入れたところでございます。政府としては、中国側と引き続き、様々なレベルで意思疎通を行っていくとともに、我が国の領土を断固として守り抜くため、今後も我が国周辺における警戒監視活動などに万全を期していきたいと考えております」との旨を述べた。その後に林長官は「中国側とのやり取りの詳細に関してはお答えすることは差し控えたいと思います」との旨を述べている。