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岩屋外務大臣は、日本政府が約3,500万ドルを拠出した国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の、フィリップ・ラザリーニ事務局長と5月27日に会談を実施した。
会談で岩屋大臣は、UNRWAは中東地域におけるパレスチナ難民支援において必要不可欠な役割を果たしており、UNRWAを含む人道支援活動が可能な環境が持続的に確保されるよう、イスラエル政府への働きかけを含む外交努力を粘り強く行っていく旨述べるとともに、困難な環境下で活動するUNRWAにとって中立性は重要であり、UNRWAのガバナンス改善に向けた取組を、引き続き後押ししていきたい考えである旨を述べた。
ラザリーニ事務局長からは、日本のこれまでの支援への謝意が表明されるとともに、現在のガザ地区の人道状況やUNRWAを巡る状況、UNRWAによる教育や職員の中立性を始めとするガバナンス改善に向けた取組状況などの説明が行われた。
両者は、引き続きパレスチナ難民の支援のための国際的な連携に共に取り組んでいくことを確認した。
なお、日本政府は、1953年から国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に拠出しており、令和5年度当初予算では8,223万円、令和5年度補正予算では約3,500万ドルを拠出している。外務省の『令和5年度 国際機関等への拠出金に対する評価』によると、UNRWAが機能しなければ、世界最大規模の難民グループである約580万人のパレスチナ難民への保健や教育等の基礎サービスが滞ることとなるため、「難民・避難民支援を含む人道支援、社会安定化、平和構築」の達成のために、日本からの拠出は大きく貢献したと評価している。