石破政権のもとの鈴木馨祐法務大臣は、キルギス共和国及びウズベキスタン共和国に4月末に出張し、キルギス移民大臣は訪日し厚生労働副大臣などと会談を実施し、株式会社日本旅行はキルギスと日本企業の雇用創出促進に関する協定を締結していたことが明らかになった。
キルギスに訪問した鈴木大臣は、カスィマリエフ・アディルベク・アレショヴィチ内閣議長(首相)兼大統領府長官、及びバエトフ・アヤズ・バティルクロヴィチ法務大臣兼内閣副議長と会談し、両国の法務・司法分野における協力関係の強化等について意見交換を実施した。
株式会社日本旅行では、キルギスと日本企業の雇用創出促進に関するパートナーシップ協定を、4月17日に締結している。日本旅行によると、この協定の締結により、両国の企業、業界団体、政府機関等との専門的な交流が強化され、即戦力となる人材の確保が容易になるとしている。
また、キルギスのサビロフ・ラフシャンベク・アザトヴィチ労働・社会保障・移民大臣は、4月に訪日しており、厚生労働副大臣などと会談を実施していた。その際に、副大臣から、日本とキルギスは協力覚書を作成し、特定技能人材の送出し・受入れ体制の構築を進めていることを説明している。アザトヴィチ大臣は、地元メディアに対して、日本にキルギス人の労働者を送り込むことを前向きに検討していると見解を示している。
なお、日本の外務省の安全対策基礎データによると、キルギス共和国における犯罪発生状況は、日本国内の発生件数に比べ、殺人は約3.7倍、強盗は約17倍、強姦(強制性交)は約3.3倍発生している国となっている。なお、実際には届出がなされていない事件も多いことから、犯罪件数は更に多いものと考えられている。
※犯罪率の算出は、キルギス共和国全国統計委員会公表データ「2021年犯罪登録数」および日本国警察庁「令和2年警察白書」公表データ「令和元年における組織犯罪の情勢」より人口10万人あたりの件数を算出