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上川外相の外務省は、バングラデシュ人民共和国における水産業を支援するため、供与限度額が22.94億円となる無償資金協力を実施することを発表した。
日本の外務省の見解によると、バングラデシュのコックスバザール県は、ベンガル湾に面し、同国随一の漁業水揚量を誇っているが、県内最大の水揚・流通拠点であるバングラデシュ漁業開発公社水揚場は、インフラの老朽化や崩壊に伴う機能不全に陥っており、漁獲物の水揚・運搬・保管・荷捌等の過程で、非効率かつ不衛生な処理によるポストハーベスト・ロスが30%を超える等、同県の水産業は本来の生産性を発揮できておらず、それに伴う漁民の生計や栄養状況の低迷も懸念されているとしている。また、国内でも貧困率が高い同県には、ミャンマーからの避難民受入れによる負荷で困窮化しているホストコミュニティの住民も多数含まれている。
そのため、日本政府は、供与限度額が22.94億円となるバングラデシュ人民共和国に対する無償資金協力「コックスバザール県におけるバングラデシュ漁業開発公社水揚場整備計画」を実施することを決定した。この協力では、コックスバザール県のバングラデシュ漁業開発公社水揚場において、関連施設及び機材等の整備を行うことにより、漁獲物の水揚効率の向上、衛生的な取扱いによる漁獲物の品質向上を図る。また、ミャンマーからの避難民を受け入れているホストコミュニティの生計向上に貢献することも期待される。