大阪府と大阪市は、万博終了後の夢洲における国際医療のあり方について検討するため研究会議を開催し、有識者等の意見を聴取した。
夢洲における国際医療のあり方研究会議は、第1回目が7月1日、第2回目が9月2日にそれぞれ開催されていた。
第2回目の会議では、【外国人医師・看護師の参画】【海外とのオンライン診療】【海外承認・国内未承認薬】などに関しての意見交換が行われた。
【外国人医師・看護師の参画】に関しては、「外国人医師の参画は、夢洲の特区限定ならあり得ると思う。我々が海外で何かあった時は日本人に診てほしいものだ。母国のドクターがいることで、患者に与える安心感が違う」「規制改革とのことで外国人医師の参画には反対しないが、英語による国家試験の実施はあり得ず、反対」「国に対して、医療通訳やコーディネーターの制度化を要望してほしい。その際、学会(国際臨床医学会)での認定制度を活用いただきたい」などの意見が挙げられていた。
【海外とのオンライン診療】に関しては、「受診前、受診中、受診後の各段階で、オンライン診療により外国人医師から診断・治療のアドバイスをもらう形での参加を可能にすることを求める。参画する外国人医師は、日本の医師の推薦を受けた者とする」「中国を中心とした医療ツーリズムは今後変わる。中国を中心とした議論ではなく、広く国際医療の観点から決めたほうが良い」などの意見が挙げられていた。
【海外承認・国内未承認薬】に関しては、「未承認薬・未承認医療機器については、特区内に委員会を作って患者が使用の希望を申し入れるイメージが良い。先進医療や患者申し入れの枠組みを流用し、しっかり議論すべき」「日本の医療を求めて来日して来ていることに重点を置けば、他国でやっていて日本でやっていないものをここ(夢洲)でだけ提供することはあり得ない」などの意見が挙げられていた。