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日本・インドネシア・フィリピン三国合同油防除訓練(MARPOLEX)が、5月24日から27日にかけて実施された。
インドネシアとフィリピンは二国間協定の「スラウェシ海排出油対応ネットワーク計画」に基づき、1988年からおおよそ2年ごとに合同で油防除訓練(MARPOLEX)を実施している。海上保安庁は両国からの参加招聘を受け、1995年以降、巡視船や海上保安官を派遣していた。
今回の訓練に参加したのは、日本側からは海上保安庁の巡視船「みずほ」、インドネシア側からは海運総局、海上航空警察局、国家捜索救助庁などの巡視船など17隻、フィリピン側からは沿岸警備隊の巡視船4隻(ODAの枠組みにより日本で製造され、本年5月に就役した97m級の最新鋭の巡視船も参加)となる。
今回、想定された状況は、マカッサル沖を航行中のタンカーに旅客船が衝突し、タンカーに火災及び大規模な油流出が発生するとともにタンカー乗組員が海上に脱出した状況となる。この状況では、インドネシア当局の勢力のみでは対応が困難として、インドネシアが尼・比二国間協定に基づきフィリピン沿岸警備隊に支援を要請するとともに、友好国の親善訪問を終え日本向け付近海域航行中の海上保安庁巡視船「みずほ」に対しても支援を要請したとのシナリオにより、三国の巡視船艇など総勢22隻が連携・協力して一連の事案に対処する訓練が実施された。