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ソロモン諸島を訪問中の上杉謙太郎外務大臣政務官は、ソガバレ首相とマネレ外務貿易大臣にそれぞれ表敬訪問した。
ソロモン諸島では、中国政府と安保協定を締結していた。この安保協定の正式な内容は現時点では公開されていないが、素案は流出していた。この流出した素案によると、ソロモン諸島政府は中国政府に警察と軍の援助を提供するように頼むことが可能となる。また、ソロモン諸島政府が同意した場合に限って、中国政府はソロモン諸島への船の訪問、各種補充、港への立ち寄りなどを行うことが可能となるとしている。ソロモン諸島と距離が近いオーストラリアからは、この安保協定に懸念の声があがっており、『ソロモンはオーストラリアにとってのキューバになる』との見方も出てきている。
日本政府も、ソロモン諸島と中国政府との間の安保協定に懸念を持って注視しており、上杉謙太郎外務大臣政務官をソロモン諸島に派遣していた。上杉政務官が実施したソガバレ首相との表敬では、太平洋島嶼国地域の安全保障環境について議論を行う中で、中国とソロモンとの間の安全保障協力協定についても議論を行い、上杉政務官から、日本として、本件を懸念をもって注視していることを述べつつ、日本の率直な考えを伝えたのに対し、ソガバレ首相からはソロモン諸島の立場について説明が行われた。マネレ外務貿易大臣との表敬では、中国とソロモン諸島との間の安全保障協力協定について、改めて双方の考えについて率直な意見交換を実施した。