愛知県は、中国の習近平氏を輩出した清華大学の傘下企業と愛知県内企業との連携強化や、日中産業交流促進業務などを行うことを目的として、愛知県職員を中国の清華大学の傘下企業に1年間派遣する。
愛知県では、スタートアップ・エコシステム形成に向けて、海外で先進的な活動を行っている大学・支援機関との連携を進めていた。この一環として世界でも有数のスタートアップ育成の取組を行っている中国・清華大学と2019年9月に包括交流に関する覚書を締結し、清華大学の関連組織で、これまで5,000以上のスタートアップ支援実績があるTUS(タス)ホールディングスと連携を進めていた。
清華大学は、1911年に設立され、卒業生に習近平現最高指導者や胡錦涛前国家主席もいる総合大学である。スタートアップ支援は、傘下の事業体の企業である「TUSホールディングス」が担い、この会社は国家級のインキュベーターとして多数の支援プロジェクトを通じ、スタートアップの発掘、育成を行っている。
今回は、TUSホールディングとの連携を更に深めるとともに、同組織が持つスタートアップ支援のノウハウを学ぶことを目的に、TUSホールディングスへ愛知県職員1名を1年間派遣することとなった。
派遣される期間は、2021年4月1日から2022年3月下旬までの1年間となる。派遣される先は、TUSホールディングスのグループ会社である、蘇州啓迪 時尚教育発展 有限公司(そしゅう・けいてき・じしょう・きょういく・はってん・ゆうげんこうし)となり、代表者はTUSホールディングスの副総裁が務めている。
業務内容は、「TUSホールディングスが所有するインキュベーション施設(TUS Park等)でのスタートアップ支援や技術の事業化に関する業務」「県とTUSホールディングスとの連携プログラムの中国側での支援業務」「TUSホールディングスの人材、金融、企業発展の政策の支援業務」「TUSホールディングスのスタートアップとのミーティング参加、資金調達支援業務」「現地政府や企業への訪問、イベント参加を通じた日中産業交流促進業務」「中国のスタートアップ関連施策の本県への情報提供」などとなる。