外国人留学生の受入増加事業で中間評価

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日本政府は、優秀な外国人留学生の受入れを増加させることなどを目的として実施している「日本留学海外拠点連携推進事業」に関して、中間評価を実施した。

日本の文部科学省では、日本留学の魅力を統合的に発信するための拠点を海外の重点地域に設置するとともに、各海外拠点の取組を支援する日本本部を設置することにより、リクルーティング機能から帰国後のフォローアップまで一貫した、オールジャパンの日本留学サポート体制の実現を図ることを目的とした委託事業「日本留学海外拠点連携推進事業」を実施している。この事業の実施期間は原則5年間であり、2020年度に3年目となる委託先機関を対象に中間評価を実施しており、今回は外部有識者から構成された「日本留学海外拠点連携推進事業実施委員会」が、対象機関に書面審査を実施したため、結果が発表された。

九州大学(中東・北アフリカ地域)は、日本の協力大学の拡大や現地関係機関との関係構築が進められ、ウェブサイトやSNSの活用による効果的な広報活動が行われており、担当地域からの受入れ留学生数が新型コロナウイルス感染症拡大以前から伸びていない点については、要因分析と今後の取組方針に関する検討がなされており、今後に期待が持てるが、現地の宗教・文化的な事情への配慮など更に丁寧な対応が必要であるとしている。

北海道大学(ロシア連邦・CIS地域)は、きめ細やかな情報収集・分析とともに、現地のニーズ等に合わせて柔軟に対応しながら事業を推進するなど、多様性が高い地域でも、それぞれの特質にあった活動が適切に行われており、この地域からの留学生数及び留学フェア参加者数が大きく増加しており、これまで必ずしも多くなかった日本への留学希望者を掘り起こそうとする試みに期待ができるとしている。

日本学生支援機構(日本本部)は、概ね計画通りに進められており、日本本部として各採択大学からの情報を踏まえ、全体としてどのように分析し、今後の方針にどう役立て、フィードバックしていくのか、という点が、本事業における留学生受入れ推進方策となっていくと思われるので、日本本部を設置したことによって、海外に拠点を置く地域からの留学生数の増加にどのようにして資することができるのか、詳細に分析を行い、より主体的な日本本部の存在が期待されるとしている。
なお、「日本留学海外拠点連携推進事業実施委員会」の委員は、外務省大臣官房人物交流室長、津田塾大学総合政策学部教授、独立行政法人日本貿易振興機構ビジネス展開・人材支援部長、慶應義塾大学常任理事(国際連携担当)、公益財団法人アジア学生文化協会理事長、東京工業大学物質理工学院教授、特定非営利活動法人日本語教育研究所理事長、H.U.グループホールディングス株式会社人事本部ビジネス人事部担当部長、富士レビオ株式会社人事部長、日本ステリ株式会社人事部長となる。

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