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日本の独立行政法人の国際協力機構(JICA)は、日本のノウハウを活用してパプアニューギニア初の国定教科書を作成する支援を実施していたが、この国定教科書が完成したことを発表した。
パプアニューギニアでは、今までに全国統一の教科書や指導書がなく、子どもの学力低下という課題を抱えていた。そのためJICAは、パプアニューギニア教育省と2016年に全国の小学校3年から6年生を対象にした理数科の教科書と教員用の指導書を開発する「理数科教育の質の改善プロジェクト」を開始しており、約4年の年月をかけて理数科の教科書と指導書が完成した。
今回開発された教科書は、日本の教科書会社がノウハウを提供し、パプニューギニアの子どもと教員にとってわかりやすい英語や、国の文化・自然に合った写真や内容を記載するなど、ローカル化を徹底したものとなった。2020年2月の新学期から全国の小学校3、4年生が、2021年2月からは5、6年生が使用を開始する予定である。
2月に新学期を迎えたパプアニューギニアの小学生が手にしているのは、パプニューギニア初の国定教科書となり、子どもたちは初めて自分用の算数の教科書を手に「写真とイラストがたくさんあってカラフル。勉強が楽しくなりそう」と笑顔で話していた。また、先生は教員用の指導書を見て「教えるために必要な情報が載っていて、板書の図も付いている」とうれしそうに語っていた。