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日本の外務省は、バヌアツにおける給水インフラの脆弱性を改善させるため、地下水用掘削機等の水源開発・給水設備整備に関する機材を供与する無償資金協力を実施する事を発表した。
バヌアツは、南太平洋のシェパード諸島の火山島上に位置する国であり、自然災害の発生頻度の高さと災害に対するインフラの脆弱性等から国連大学の世界リスク報告においては、世界171カ国中災害リスク指標が1位とされている。
このバヌアツでは、アンバエ島内のマナロ火山の噴火被害が深刻化したことに伴い、今月中旬までにアンバエ島全島民約1万1千人を国内の他島へ移住する取り組みを実施していた。今後は、移住先における生活の再建・自立が中長期的な開発課題となるが、安全な水を得ることが難しい環境にあり、平時のみならず災害発生時の水確保が喫緊の課題となっていた。そのため日本政府は、この給水インフラを改善させるための支援を実施する事を決定した。
今回の支援は「経済社会開発計画」として、供与額2億5,000万円の無償資金協力により実施される。具体的な支援は、地下水用掘削機等の水源開発・給水設備整備に資する機材を供与して、バヌアツにおける安全な水へのアクセスを確保し、アンバエ島からの移住者を含む地方部に居住する人々の生活の質的改善させ、防災・減災能力も向上する事が期待される。
日本政府では、太平洋地域においてオーストラリアとニュージーランドが一部の国の台頭による情勢変化に対応するために、防衛強化と太平洋島嶼国への援助を強化していることも念頭におき、日本政府も太平洋地域への安全保障確保のためにもこれらの太平洋島嶼国への援助を強化していくとみられている。