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中国市場の危機にもかかわらずアジアでの初期段階のM&Aは回復
シンガポール--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 中国の景気減速と為替および株式市場の変動性の高まりにもかかわらず、多くのアジア市場では初期段階の企業合併・買収(M&A)活動が前年同期に比べて大幅に増加しています。これは、アジアの様々な市場で2016年上半期のM&A取引の発表が2015年上半期と比べて増加することを示唆しています。この見通しは、M&A取引を管理するソフトウエアとサービスの大手グローバル・プロバイダーであるイントラリンクス・ホールディングス(NYSE:IL)が発表した最新のイントラリンクス・ディール・フロー・プレディクター(DFP)により明らかにされました。ただし、アジア太平洋(APAC)地域全体で見ると、オーストラリアではM&A案件が減少しており、金属・鉱業セクターでの中国を中心とした需要減退が打撃となっています。
イントラリンクスDFPでは、初期段階にあるM&A活動、すなわち準備段階にあるか、デューデリジェンス段階に達した世界各地のM&A案件を追跡調査することにより、将来公表されるであろうM&A取引件数を予測しています。初期段階のM&A案件は、平均すると6カ月後に公表されています。
最新のイントラリンクスDFPによると、2015年第4四半期のAPAC地域における初期段階のM&A活動は2015年第3四半期に急減した後、回復しています。総合的に見て、初期段階のM&Aデータに基づくと、今後6カ月間(すなわち2016年上半期)に公表されるM&A取引に関する予想は以下の通りとなります。
- 日本と東南アジアでは、中国の金融市場の変動性の高まりと景気の低迷による影響はほとんど見られず、初期段階のM&A活動は日本では前年同期比55%、東南アジアでは同11%増加しており、2016年第2四半期も公表M&A件数の大幅な増加が予想されます。
- 北アジアと南アジアでは、公表M&A件数は2016年第1四半期に横ばいまたはマイナスとなった後、2016年第2四半期には増加する見込みです。初期段階のM&A活動は北アジアでは前年同期比21%、南アジアでは同14%増加しました。
- しかしながら、オーストラリアは低迷しており、初期段階のM&A活動は前年同期比で18%減少し、2016年上半期の公表M&A件数は2015年上半期に比べて減少する可能性が高くなっています。従来からオーストラリアではM&A取引は金属・鉱業セクターに集中する傾向にあり、中国勢によるM&Aへの依存度が極めて高くなっています。国際商品市況の大幅な下落に中国経済の減速が重なり、2016年上半期におけるオーストラリアの公表M&A件数は減少する見込みです。
最新のイントラリンクスDFPによれば、APAC地域では2016年上半期にはハイテクノロジー、メディア・エンターテインメント、不動産、ヘルスケアの各セクターでM&A活動が最も活発化する見通しです。
イントラリンクスの戦略&製品マーケティング担当バイスプレジデントのPhilip Whitcheloは、次のように述べています。「APAC地域では、初期段階のM&A活動に関するデータは明暗交錯した内容となっており、一部の地域や国では中国経済の減速と変動性の高まりによる影響は見られません。日本と東南アジアでは2016年上半期の公表M&A件数が増加する可能性が最も高い一方で、オーストラリアは中国経済の鈍化と中国からのコモディティー需要の減少による打撃を受けているようです。しかしながら、APAC地域などの新興国市場においては、成功を確実なものとするためには投資家は短期的な見方を排除し、長期的な視野に立って考える必要があります。2016年上半期には、バリュエーションが魅力的な水準にある好機をとらえて企業が資産の取得を模索する結果、こうした傾向が現実となることが期待されます。」
このほかのDFPによる各地域の分析結果は以下の通りです。
- 北米 – 初期段階のM&A活動は前年同期比5.4%増加。米連邦準備制度理事会が今年の追加利上げに慎重な姿勢をとっていること、米経済の着実な成長が続いていること、原油安とドル高に伴う原材料およびエネルギー価格の低下を背景に、2016年上半期にはM&A活動の緩やかな増加が予想されます。
- 欧州・中東・アフリカ(EMEA) -初期段階のM&A活動は前年同期比11%増となり、地域別に見て世界で最も高い伸びを記録しました。地政学上の懸念によるM&Aへの影響はほとんど見られていません。
- 中南米 –初期段階のM&A活動は前年同期比7.4%増加し、ブラジルの経済見通しは厳しいにもかかわらず、ディールメーカーの中南米地域への関心が再び高まっていることを示しました。
イントラリンクスDFPリポートの全文のダウンロードおよび詳細については、当社のウェブサイトをご覧ください。
イントラリンクスDFPは、将来公表されるM&A取引件数に関する統計的に有意な予測であることが第三者機関により検証されています。
イントラリンクスについて
イントラリンクス・ホールディングス・インク(NYSE:IL)は、安全なエンタープライズ・コンテンツ・コラボレーション・ソリューションの有力なグローバル・テクノロジー・プロバイダーです。革新的なSaaSソリューションにより、イントラリンクスのソフトウエアは組織間の安全かつファイアーウォール規則に準拠した情報の交換と管理を可能にします。フォーチュン1000社のうち99%の企業の310万人を超えるプロフェッショナルが、イントラリンクスのサービスに依存しています。総額28兆1000億ドルを超える大型取引や事業提携の実現に貢献した実績を持つイントラリンクスは、簡便かつ企業向けの強度を備えたクラウド・ベースのコラボレーション・ソリューションの信頼できるプロバイダーです。詳細については、www.intralinks.comをご覧ください。
イントラリンクス・ディール・フロー・プレディクターについて
イントラリンクス・ディール・フロー・プレディクターは、所与の期間におけるM&Aのデューデリジェンス活動の水準に関するイントラリンクスの見解を示したものです。イントラリンクスDFPに記載されている統計データは、資産売却、部門売却、私募資金調達、増資、ジョイント・ベンチャー、提携などの取引案件に関するデューデリジェンスを実施する目的でイントラリンクスまたは他のプロバイダーを通じて開示あるいは開示を提案されたバーチャルデータルーム・サービス(VDR)の件数に基づいています。VDR市場におけるイントラリンクスのシェアの変動あるいはVDRサービスに対する市場の需要の変動を考慮したデータの調整は行われていません。これらの統計データは、市場データ提供業者が発表する取引完了件数とは関連がなく、任意の期間において最終的に実現した取引件数を示すと解釈されるべきものではありません。イントラリンクスDFPにおける将来的な成約取引に関する予想は、デューデリジェンスの段階から取引完了まで進む案件の推定割合に基づいています。また、市場データ提供業者によって提供される統計データは、上記とは異なる種類の取引をもとにまとめられている可能性があります。
本プレスリリースおよびイントラリンクスDFP(総称して以下「文書」)は、情報提供のみを目的に現状有姿のまま提供されています。イントラリンクスは、文書の内容の適時性、正確性または完全性に関するいかなる保証、表明、担保も行いません。これらの文書は、限定的な種類の取引について、イントラリンクスまたは他のプロバイダーのVDRプラットフォーム上で実施または実施を提案されているデューデリジェンス活動に関するイントラリンクスの見解および主観的な解釈に基づいています。これらの文書は、過去、現在あるいは将来におけるイントラリンクスの経営成績や業務実績を示唆することを意図したものではなく、また将来の成約取引の水準を確約、保証または断言することを意図したものでもありません。これらの文書は、投資アドバイスの提供またはいかなる投資の勧誘をも意図したものではありません。
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