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独立行政法人の国際協力機構(JICA)は、環境汚染リスクを低減し循環型経済の実現に寄与するため、ベトナム社会主義共和国のBIWASEに対して、最大700万米ドルを供与する融資契約を締結した。
JICAの見解によると、ベトナムでは近年の急速な都市化と工業化により、都市部における廃棄物が急速に増加しており、焼却施設やコンポスト設備などの中間処理施設が不足している状況で、適切な廃棄物管理ができず、ごみの埋立地不足や不法投棄等による大気汚染・土壌汚染等の公衆衛生上の課題を引き起こしているとしている。
ビンズオン省は、大都市ホーチミン市に隣接し、ベトナム国内で最も人口増加率の高い省であるとともに、日本企業も多く進出する国内における主要産業拠点であり、同省では域内の廃棄物処理需要の増加を背景に、既往の廃棄物処理施設の増強が必要な状況にあった。
そのため、ビンズオン省内で一般廃棄物処理を行っている唯一の廃棄物処理事業者であるBIWASEに対して、融資が実施されることとなった。
今回実施される融資は、2019年11月に日本政府が発表した「対ASEAN海外投融資イニシアティブ」に資するものとなり、アジア開発銀行(ADB)との協調融資により実施される。また、ADBの融資には、JICAが資金を拠出する「アジアインフラパートナーシップ信託基金(LEAP)」の資金600万米ドルが活用される。