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タイの国家経済社会開発委員会(NESDB)は、タイの第3四半期GDP(7~9月)の実質国内総生産(GDP)の成長率が前年同期比2.9%であったことを11月16日に発表した。市場予測よりも上回る数値となった。
NESDBの発表によると、タイの第1四半期GDP(1~3月)は3.0%、第2四半期GDP(4~6月)は2.8%となっており、第3四半期も好調を維持することとなった。バンコクで発生したテロによる観光産業の落ち込みを、政府機関が主導した公共投資により補った形となった。第4四半期も好調が続く見込みであることからも、2015年の通年でのGDP成長率は2.9%程度となる見込みである。NESDBでは、2016年の成長率を3~4%となる見込みであると公表した。
タイの昨年度のGDP成長率は政情不安などの理由により通年で0.9%であった。しかしながら、四半期ごとの推移をみてみると、昨年度の第1四半期GDPは-0.4%、第2四半期GDPは0.9%、第3四半期GDPは1.0%、第4四半期GDPは2.1%と徐々に改善しており、今期も通期で好調を維持していることから、タイ経済は完全に持ち直した形となった。