カンボジアに250億円の円借款、176万人以上が失業危機とも

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画像提供:JICA
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日本の独立行政法人である国際協力機構(JICA)は、カンボジア王国政府における新型コロナウイルス感染症危機対応を緊急支援するため、250億円を限度とする円借款を実施する。

カンボジアにおける新型コロナウイルスの感染状況は、2020年1月に国内で初の感染者が確認されてから、累計感染者数は11月8日の時点で295人となっている。カンボジア政府は、移動や集会、就労の制限等を可能とする非常事態宣言の根拠となる法律を公布し、現時点では国内の感染を制御しているとして、非常事態宣言発令の必要はないとしている。一方で、海外からの帰国者を中心に感染の確認は続いており、今後の感染の第二波を強く警戒し、医療体制の整備に取り組んでいる。

そのため、カンボジア国内での感染者数は比較的抑え込めている一方で、経済への影響については深刻であり、1995年から2019年まで平均7.6%を維持していた経済成長率は、世界銀行は縫製業、観光業、建設業などの主要産業への影響により、2020年は▲2.0~▲2.9%に失速すると予測している。

縫製業では、新型コロナウイルスによる欧米での需要落ち込みを受け、2020年7月時点で国内1,100超のうち約400カ所の工場が操業を停止しており、直接的には約15万人以上に、その家族等を含め間接的には約200万人に影響が出ている。外国人旅行者数は前年同期比98.1%減となり、観光部門の収入は2020年通年で90%落ち込むとの見通しとなり、観光部門ではこれまでに約3千社が事業を閉鎖しており、約4.5万人が失業している。さらには、新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化で、176万人以上が失業の危機にさらされるとの見通しもある。

カンボジア政府は、経済・社会安定化対策等をまとめたCOVID-19緊急対策を立案しており、この対策の実施のためには、暫定値で約20億ドルが必要と算定されていた。これらのことを踏まえてカンボジア政府は、ADB、世銀などからの財政支援をはじめ、2020年に開発パートナーからの借入を総額約7.7億ドル予定しており、日本政府に対しては、5月に3億ドルの円借款を要請していた。日本政府は、この資金ニーズを踏まえ、カンボジア政府に対し財政支援を行うことを決定した。

今回の支援は『新型コロナウイルス感染症危機対応緊急円支援借款(the COVID-19 Crisis Response Emergency Support Loan)』として、250億円を限度とする円借款となる。今後の事業実施スケジュールは、2020年12月に貸付実行を行い、これで事業完成となる予定である。

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