プノンペンの現在(いま)【コラム】

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前回は少し前のプノンペンを書かせていただきましたが、現在のプノンペンは大きく様変わりをしています。

韓国の投資が盛んで大きな建物がいくつも建つようになってきました。日本からのODAが途絶えていた時期に中国からのODAが盛んとなり、それに比例するように韓国からの投資も伸びてきました。その結果、インフラ設備やオフィスビル、アパートメントが中国、韓国資本で建てられるようになりました。こうした中、イオンモールや100円ショップのダイソーといった日系の企業殿が果敢に進出をされていますが、かなり苦戦を強いられていると聞いています。

こうした経済の発展期をプノンペンは迎えていますが、米国大使館の向かいにある私の定宿のSunway Hotelは宿泊料が倍となってしまいました。困りましたね。知り合いのカンボジア人も競って大きな家に住むようになり、顔つきが変わってきたように感じています。カンボジア人のあの優しさはどこへ行ったのでしょうか。特に若いカンボジアの女性はあの初々しさを忘れてしまったかのようです。たくましく生きるというスタイルは、とても素晴らしい事だと思います。一方人間として守らなければいけない大切なルールもあります。そして親から受け継いだカンボジア人としての振る舞いや誇りもあると思います。そうしたカンボジア人がずっと守ってきた素晴らしい点を金銭と引き換えてしまうのは、とても残念な事だと私は案じています。

プノンペンの人達は疲れた時にはヤギの肉をスタミナ飯として食べます。野菜と一緒に炒めて食べる事が多いのですが、食べやすくて美味しかったのを憶えています。もちろんとてもリーズナブルです。一生懸命働いて、たくさんの汗を流した後に食べるヤギの肉、クメールの人達の笑顔がそこにはありますね。

プノンペンを流れるメコン川はとても大きな川です。さわやかな風をゆったりとした川面で運びながら、人々に安らぎを与えてくれています。仕事の合間に何度かメコン川に面したレストランでコーヒーを楽しみましたが、いつも何とも言えぬ心地よさをいただいていたように思います。クメールの微笑みとメコン川、悠久の時の流れを感じながら飲むコーヒーは、揺りかごのような心地よさを感じさせてくれます。どこからか喜多郎のシンセサイザーが聞こえて来るようです。

【著者プロフィール】
三浦純一 66歳
フォーバル・ベトナムのシニアアドバイザーとして2年。主にホーチミンでの現地法人立上げ、工業団地進出支援。

サイエスト株式会社 海外進出支援サービス 「グローバル顧問」所属
http://www.globalkomon.com

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