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中国外務省と海事局は、南シナ海における軍事演習を行うために一部海域においては5日から11日の間は船舶の進入を禁止する事を発表した。
中国海事局の発表によると、今回の進入禁止が宣言されている海域は、ベトナム政府が領有権を主張している西沙諸島が含まれている。ベトナム政府は、この発表に強く抗議しているが、中国政府はこの訓練を中止する予定は無いとしている。なお、具体的な訓練内容は発表されていないが、中国軍は自国の固有である領土を守るためには適切な訓練が必要であるために今回の訓練を行う必要があると発表している。
フィリピン政府はオランダのハーグ常設仲裁裁判所に南シナ海の領有権問題を提訴しており、この判決結果が7月12日に発表される。中国政府は判決結果が出る前日までに南シナ海で軍事演習を行い、自国が支配する事の正当性を国内と国外に向けてアピールする事を狙っているとみられている。しかし、アメリカ政府などは既に仲裁裁判所の結果を受けての声明を発表する事を事前に明言しており、この南シナ海における軍事行動にどの程度の意味があるのかと疑問の声も挙がっている。