中国は南シナ海問題でブルネイ、カンボジア、ラオスの取込みに成功

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中国外務省は、ブルネイ、カンボジア、ラオスの3カ国は、南シナ海問題はアセアン全体の問題で無く係争が起こっている当事者のみの問題であるという認識を持っていると発表した。

中国の王毅外相は、4月20日から24日の日程でブルネイ、カンボジア、ラオスに訪問し、各国の外相などと南シナ海問題・経済協力などの幅広い分野における協力方法に関する話し合いを実施していた。

中国外務省で実施された25日の定例記者会見の際に、記者から王毅外相の3カ国訪問の結果を問われた際に、報道官は「ブルネイ・カンボジア・ラオスの3カ国とは、南シナ海問題における見解は一致した。第一に、南シナ海問題はアセアン全体と中国政府との紛争では無く、アセアンと中国の関係を悪化させてはいけないという認識で合意した。第二に、紛争を解決する手段は自分達で決めるべきであり、他国が口をだすべきではない事に合意した。第三に、紛争が発生している際には、当事者達で話し合いを実施すべきである事に合意した。第四に、中国とアセアン加盟国は、相互に協力して南シナ海の平和と安定を維持していく必要がある事で合意した。」と述べた。

カンボジアとラオスは、従来から中国政府からの多額の支援を受けていることもあり、従来から中国寄りの姿勢であったが、今回の訪問によりブルネイ政府も中国支持の方針を見せたことにより、中国政府のASEAN分断工作が順調に進んでいることが伺える。ミャンマー政府も全方位外交を行う事を宣言しており、南シナ海問題でも中立の立場を取る事を表明していることからも、紛争の当事者であるベトナム・フィリピン両政府が孤立しつつある状況である。

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