石破政権はロシア資産活用でウクライナに4,719億円の円借款、ロシアは反発で経済・軍事での対抗行動も

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画像提供:首相官邸
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石破政権は、将来的にはロシアから経済措置・軍事措置などが行われる可能性があるにもかかわらず、4,719億円を限度とする円借款「ウクライナのための特別収益前倒し(ERA)融資」を実施したことが明らかになった。

日本政府では、4月18日、ウクライナの首都キーウにおいて、駐ウクライナ日本国特命全権大使と、ウクライナ財務大臣との間で、4,719億円を限度とする円借款「ウクライナのための特別収益前倒し(ERA)融資」に関する交換公文の署名・交換を実施した。この案件は、ウクライナ政府に対する財政支援を通じて、ロシアによる侵略の影響により経済危機に直面しているウクライナの財政上の必要性に対処し、ウクライナの復興及び開発の促進に寄与するものとなる。供与条件は、金利がTORF(東京ターム物リスク・フリー・レート)+90bp、償還期間が30年(据置期間無し)、調達条件が一般アンタイド(調達先に一切の制限なし)となる。

この案件は、2024年6月に開催されたG7プーリア・サミットにおいてG7首脳が立ち上げで一致した「ウクライナのためのERA融資」の枠組みの下で行われるものとなる。これは、ロシアの国有資産の凍結が継続されていることに起因してEUにおいて発生する「特別な収益」を返済原資としてG7が融資を行うことで、将来の「特別な収益」をウクライナへの資金支援のために前倒しして供与することを基本とした枠組となる。

なお、「ウクライナのためのERA融資」は、ロシア側から見ると、利子などの特別収益ではあるが、自国の国有資産を強制的に接収されたうえで使用されているとみる可能性がある。そのため、このERA融資を実施することは、将来的にはロシアから、抗議およびに対抗措置としての日本を含めた他国の資産を接収することや、軍事行動を伴う報復が行われる可能性もありえるものとなる。

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