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アセアン地域の多くで通貨安の流れが止まらないが、ミャンマーにおいても同様であり、現在(6月17日)は1米ドル=1,106チャットであり、これは今年1月の1米ドル=1,030よりも大幅な通貨安となっている。そのためミャンマー中央銀行は、政府要人などからの要請を受けて自国の輸入業者へ直接融資する方針であることを明らかにした。
ミャンマーでは、企業・個人ともに原油を始めとした生活必需品の一部を輸入に頼っている状況である。そのため急激な通貨安が発生すると、これらを輸入する企業の資金不足が発生するため、今回の直接融資が行われる見込みとなった。先進国においては、国策として原油などの生活必需品を貯蔵しておくことで急激な通貨安に対応しているが、ミャンマーをはじめとした途上国においては十分な貯蔵技術が無いため、急激な為替レートの変化に対応しきれない状況である。
なお、以前のニュース(日本はASEANの石油産業を支援)でも報じているが、日本政府はこの様な事態に備えて、アセアン各国における石油貯蓄技術の支援を実施している。
従来のミャンマーにおける金融システムでは、政府が民間企業へ融資を行う際には、中央銀行から民間銀行を経由して民間企業へ融資する方法が実施されていた。しかしながら、今回の急激な通貨安の動きをうけて、ミャンマー中央銀行は緊急時の許可された対策として民間企業へ直接融資する方針である。
※6/18 22:00修正
1月のドル・チャットレートの記載ミスがありましたので以下の通りに修正致しました。
修正前「1米ドル=1,300」、修正後「1米ドル=1,030」