日本政府が約222億円を投入して実施する「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」に関連し、第8回目となる技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議が6月14日に開催された。
岸田内閣では、外国人労働者が永住可能となる在留資格「特定技能2号」の受け入れ対象分野を拡大することを閣議決定していた。この決定に関連し、第8回目となる「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」が開催されることとなった。
今回開催された会議の議事は『特定技能2号の対象分野追加について(報告)』『外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策について(報告)』『論点(案)について』となった。
会議の配布資料の【外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策】によると、この取り組みによりNPOなどに関連する支援が多数実施されることが判明した。具体的には、「外国人が生活のために必要な日本語等を習得できる環境の整備、先進的な取組を行うNPO等への支援を実施する」「地域の実情に応じて、外国人学校、NPO等の多様な主体が外国人の子どもの学びの受け皿となっていることを踏まえ、これらが地方公共団体と連携し、就学状況の円滑な把握や就学促進につながるよう支援を充実する」「地方公共団体やNPO等が実施する共生社会の構築に向けた取組を、JICAが全国に配置している国際協力推進員や国内拠点との連携を通じて推進する」「関係省庁がそれぞれ把握しているNPO・NGO等の民間支援団体、キーパーソンやインフルエンサー等の情報を集約し、当該情報を関係省庁に共有するとともに、民間支援団体等が外国人に対して行うアウトリーチ支援の取組を支援するための試行事業を実施」などが実施される。
なお、【外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策関連 令和5年度当初予算案】によると、令和4補正予算と令和5予算案の合計は、約222億円となる。このほか、関連予算として、デジタル田園都市国家構想交付金1,000億円の内数、日本学生支援機構運営費交付金159億円の内数(留学生への奨学金関連)、人材開発支援助成金640億円の内数(地域での安定就労支援関連)、出入国在留管理関係経費207億円の内数などもある。