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日本の独立行政法人である国際協力機構(JICA)は、ウクライナ政府との間で530億7,200万円を限度とする無償資金協力の贈与契約を4月14日に締結したことを発表した。
JICAの見解によると、2022年2月24日に始まったロシア軍によるウクライナへの侵略は長期化し、同年10月以降はウクライナ国内の電力・エネルギー関連施設や民間の施設を狙ったミサイル攻撃や砲撃等が続き、度重なるシェルターへの避難や停電を余儀なくされており、緊急支援ニーズが確認されているとしている。一方で、復旧・復興への取り組みは、停戦を待つのではなく、戦時下の人々の生活および経済活動を保つ上でも、可能なものから実施していくことが多くの国際議論の場で強調され、同国を支援する国際社会のコンセンサスとなっているとしている。
そのため、『緊急復旧計画(フェーズ2)(The Programme for Emergency Recovery Phase 2)』として、530億7,200万円を限度とする無償資金協力が実施されることとなった。この支援は、ウクライナにおいて、緊急復旧に必要な資機材等の調達を実施することにより、本格的な復旧・復興に向けた基盤整備、避難民の帰還に資する生活再建、基幹産業である農業の回復、民主化支援の根幹をなすガバナンス強化を図り、もって同国の緊急復旧に寄与するものとなる。
なお、この支援は、岸田文雄内閣総理大臣がウクライナに3月21日に訪問した際に表明した追加支援を具体化するものとなる。