日本政府は、日本で製造した新型コロナウイルスのワクチンを、条件が整えば7月上旬からインドネシア・タイ・フィリピン・マレーシアに対して供与する方針であることを明らかにした。
茂木外務大臣は、冒頭で「諸般の条件が整えば、7月上旬からということになると思いますが、インドネシア・タイ・フィリピン・マレーシアに対して、同じく日本で製造したワクチンを供与したいと考えておりまして、今後、調整を進めていきます。また、台湾、ベトナムなどへの追加供給も検討したいと思います。その他の国・地域へのワクチンの提供については、世界における変異株の感染拡大やワクチン供給の遅れといった状況を踏まえつつ、国内のワクチンの生産状況や、各国・地域における感染状況、ワクチンのニーズなど、様々な要素を勘案して、検討していきたいと思っております」との旨を述べた。
その後に、記者から「ワクチン供与の対象国は、感染状況に加えて日本との関係も、とおっしゃっていましたけれども、今回、ベトナム、タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシアという国々、選ばれましたけれども、このあたり日本との関係という意味では、どのどういったあたりを考慮されたのか教えてください」との旨の質問が行われた。
この質問に対して茂木外相は、「今回新たに検討・調整を始めている国、それぞれASEANの国であります。ASEANと日本、極めて重要な関係をこれまでも、有してきたわけでありますし、更に日本が提唱し各国が進めている「自由で開かれたインド太平洋」、こういったものを実現していく上でも、極めて重要な国々であると考えております。そういった国内における感染状況、更にはまた現地におけるワクチンの不足、また日本との関係など、総合的に勘案して判断をさせていただきました」との旨を述べた。